インフルエンザインフルエンザは、「強い全身症状から始まり、主に気道を侵し、強い感染力により短期間に速やかに流行が拡大するインフルエンザウイルスによる急性の伝染感染症」と定義され、大きく3つに分けられます。
1つは毎年冬に風邪症状をもたらす流行性感冒で、インフルエンザといわれるものです。
2つめは、鳥が感染して大量死をもたらすもので鳥インフルエンザといわれます。
3つめが、鳥インフルエンザウィルスが変異し人の大量死をもたらす新型インフルエンザです。

インフルエンザ

インフルエンザのウイルスは直径1万分の1ミリの大きさのウイルスで、毎年国民の5%がかかると言われております。
風邪の他のウイルスとは全く異なるものですが、症状だけを見て区別するのは難しく、主な特徴として突然の高熱、のどの痛み、筋肉痛などが挙げられます。
他にも鼻水、嘔吐、下痢など風邪に似た症状が出る事もあります。
特に怖いのは高齢者には肺炎、小児には肺炎、脳症などを併発し、致命傷になる事があります。
また、65歳以上の高齢者の死亡率が高くなります。
大人の場合はB型よりA型の方が重篤になりやすいと言われています。

新型ウイルス

新型インフルエンザは、過去にも人類に襲いかかっています。
過去の歴史を振り返ると、
1918年の新型インフルエンザ(スペイン風邪H1N1):4000 ~8000万人死亡、日本は45万人死亡
1957年新型インフルエンザ(アジア風邪H2H2):200万人死亡
1968年新型インフルエンザ(香港風邪H3H2):100万人死亡
しています。
特に強毒性のH5N1が近年発生し、鳥から鳥以外に鳥から人への感染が認められ、人から人への変異は秒読み段階に入っています。
もし、H5N1の強毒性が発生すれば1億5千万人が死亡すると予測されています。
鳥から人へ感染しているH5N1のインフルエンザは、2007年4月1日現在 291例、その内171例死亡で、特に免疫力が高いとされる若年層に死亡が集中しています。
これはサイトカインストームともいわれ、過剰免疫による多臓器不全と考えられています。

鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)がヒト型のインフルエンザウイルスになるまでの経路としては、現在、以下の3通りが想定されています。

  1. 鳥インフルエンザウイルスが突然変異を繰り返しているうちにヒトからヒトに対する感染性を獲得して新型インフルエンザウイルスになるものです。スペインかぜは、こうして新型インフルエンザに変化したと考えられています。
  2. 鳥と人の両方のインフルエンザウイルスが、両方のウイルスに感染しやすいブタに同時に感染し、体内で両者の遺伝子が交じり合うことにより、全く新しいインフルエンザウイルスになる経路です。
  3. 3つ目の経路は、鳥と人の両方のインフルエンザウイルスが、ブタではなく人の体内で遺伝子を交わらせて、新しいインフルエンザになるというものです。アジアかぜや香港かぜは、2もしくは3番目の経路に見られるような遺伝子の交じり合いにより誕生してきたと考えられています。

インフルエンザウイルスの増殖速度は速く、1個のウイルスは1日で100万個以上に達してしまいます。
また突然変異の起こりやすさも人の1000倍に達し、増殖速度と突然変異の起こりやすさを併せると、ウイルスは人が100万年かかった進化をたった1年間でやり遂げてしまう計算になります。
突然変異したウイルスのほとんどは生き残ることができずに死んでしまいますが、中には、増殖できるものも現れてきます。
このインフルエンザに人の免疫機能は対応することが困難になります。

このH5N1型鳥インフルエンザがヒトに感染したという例が2006年1月にトルコで報告されました。
さらに2006年5月にはインドネシアでは、「ヒト→ヒト→ヒト」というように人から人への感染が連続して起こったことが報告されています。

国連では新型インフルエンザが出現した場合、全世界で1億5千万人が死亡するという試算を行っていますが、アメリカ・ミネソタ大学の感染疫学専門家であるオスターホルム教授はその数字をさらに上回る1億8千万~3億6千万人という死亡者が出ると発表しています。

WHO(世界保健機関)のイ・ジョンウク事務局長(2006年5月死去)は「もはや新型インフルエンザが出現する可能性を議論する時期ではなく、時間の問題である」と述べました。強毒性新型インフルエンザの危機はもうそこまで来ているのです。

予防法は?

1) 初期感染でインフルエンザに負けない体力維持のために
・過労を避け十分に睡眠を取る
・栄養と休養を十分に取る
2) 感染予防のために
・うがい、手洗いの励行
・人ごみを避ける
・くしゃみ、咳は必ずティッシュやマスクで覆っておこなう
3) 鼻・のどなどを乾燥から守る
・マスクをする
・加湿器などを使用する
4) 感染防御の持続
・ワクチンを接種する
(ただし、新型インフルエンザではワクチンができるまで最低半年掛かると言われています)
5) ウイルス濃度の希釈
・換気を頻繁に行い、ウイルス濃度を下げる
・ウイルスの除去や不活化を図る